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Chapter 4: 古いアルバムに隠された真実

アルバムの最後のページに貼られていた写真を見た瞬間、私は言葉を失った。

そこには、若い頃の莉子の母親と、幼い莉子が写っていた。

しかし、その隣に立っていた人物を見て、私はさらに混乱した。

美智子だった。

まだ私と出会うずっと前の姿。

そして彼女は、笑顔で莉子の母親の肩に手を置いていた。

「これは……どういうことだ?」

私の声は震えていた。

女性は静かにアルバムを閉じた。

「私は由香です。莉子のお母さん、沙織の妹です」

莉子が階段の途中で立ち止まった。

「……ママの妹?」

由香は優しくうなずいた。

「そう。ずっとあなたに会いたかった」

莉子の目に涙が浮かんだ。

しかし、すぐには近づけなかった。

まるで、信じていいのか分からないようだった。

私は美智子を見た。

彼女は顔を青くしていた。

「なぜ、あなたがここにいるの?」

美智子の声には、初めて焦りが混じっていた。

由香は彼女を見た。

「あなたが隠していたものを返しに来たの」

「隠していた?」

私は聞き返した。

由香はアルバムを開いた。

「沙織は亡くなる前、莉子ちゃんに渡すものを用意していました」

「何を?」

「手紙と、証拠」

その言葉に、美智子の表情が変わった。

「証拠なんて……」

「あるわ」

由香は静かに答えた。

「あなたが沙織の死後、莉子ちゃんから奪ったものの証拠が」

空気が凍った。

莉子が小さく息を吸った。

「奪った?」

私は美智子を見る。

「何の話だ?」

美智子はすぐに答えなかった。

その沈黙が、答えのように感じられた。

「美智子」

私は低い声で言った。

「説明してくれ」

彼女はため息をついた。

「あなたは何でも大げさに考えるのね」

「娘の母親の記録を隠すことが大げさなのか?」

美智子の目が鋭くなった。

「莉子を守るためだった」

「守る?」

私は思わず笑いそうになった。

「冷たい残飯を食べさせることも?」

美智子は黙った。

由香が莉子の前にしゃがんだ。

「莉子ちゃん」

「……はい」

「あなたのお母さんは、最後まであなたのことを考えていた」

莉子の涙が落ちた。

「本当に?」

「本当よ」

由香はバッグから小さな封筒を取り出した。

そこには莉子の名前が書かれていた。

私の胸が締め付けられる。

「これは……」

「沙織が亡くなる前日に私に預けたもの」

由香は言った。

「でも、美智子さんが取りに来た」

私は美智子を見る。

「なぜ?」

美智子は唇を噛んだ。

「あなたには関係ない」

「関係ある」

私は一歩近づいた。

「莉子は私の娘だ」

その瞬間、美智子の表情が崩れた。

「あなたはいつもそう」

「何が?」

「莉子、莉子、莉子」

彼女の声が震えた。

「私と私の子供たちは、いつも二番目だった」

私は驚いた。

「だから莉子を傷つけたのか?」

「違う」

美智子は否定した。

しかし、その声には力がなかった。

「私は……ただ、この家を本当の家族にしたかった」

莉子が震える声で言った。

「私がいなくなれば?」

美智子は答えなかった。

その沈黙が莉子を傷つけた。

私は莉子の肩を抱いた。

「誰も、お前を追い出す権利なんてない」

その夜、由香は私に一つの事実を伝えた。

「沙織は亡くなる前、美智子さんについて調べていました」

「美智子を?」

「ええ」

由香は写真を一枚取り出した。

そこには、私が初めて見る光景があった。

美智子と、見知らぬ男性。

そして、その男性の手には私の家の書類があった。

「これは何だ?」

由香は静かに言った。

「沙織は気づいていたんです」

「何に?」

由香は私を見た。

「美智子さんが、あなたの家族だけではなく、財産まで狙っている可能性に」

私は写真を握りしめた。

その時、スマホが鳴った。

銀行からの通知だった。

見たことのない送金履歴。

金額を見た瞬間、血の気が引いた。

美智子の名前。

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そして、送金先には――

知らない会社名が表示されていた。

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